No.1 1年目(1999.9~2000.8):ヴァイオリン製作学校2年

いよいよイタリアでの生活がスタート。イタリア入国は1999年8月30日でした。とりあえずはホテルに一週間泊まることにして、その間にアパートを見つけ、引越ししようと考えました。とはいってもイタリア語での交渉はまだできませんでしたので、クレモナにもう3年くらい住んでいる日本人の若い人にお願いして不動産屋を回り、アパートを探しました。時期的に物件が少なく、数件見たあと、学校のすぐ前のところに決め契約しました。そのあと、AMEというところに行き、電気、ガス、水道の契約もしました。そしてホテルからアパートへ引越しました。いよいよイタリアでの生活がスタートしました。学校も始まりましたが、まだ先生が決まっていなかったりして、さすがイタリアです。
 なお、イタリアに入国してから一番大切な滞在許可証の取得までの経緯については省きました。理由は、市によって状況が違っているし、また法律が毎年改正(改悪)され、現在とは変わってきているからです。 9月7日に引越ししました。学校のすぐ前で歩いて30秒のところです。大通り(といっても小さいです)に面しておりクレモナの銀座のようなところですが、銀座1丁目や2丁目の感じで、店はあるのですがやや高く、逆にスーパーが遠いので買い物には少し不便です。学校や駅にも近く何かと便利なのですが、予算よりも少し高くまた工作室を別にとりたいこともあり、もっと安くて2部屋あるところを見つけ引越しをしたいと考えています。ちなみに部屋は1LDKで寝室が約12畳、台所と居間(リビング)が一つになっており、台所が5畳、居間兼食堂が8~9畳くらい、他に洗面所、トイレ、シャワーがあります。家具、冷蔵庫、洗濯機、ベッドなどがついており家賃は65万リラで日本円で約4万円です。

学校は9月15日から始まりましたが、本格的には今週の9月20日からスタートしました。ただ来週からまた大幅な時間割の変更もあり、まだ落ち着いてはいません。私は2年生ですがイタリア語の教師がまだ決まってないようで、今日もイタリア語が3時間ある予定でしたが休みとなりイタリア語の授業はまだ一度も行なわれていません。大体がこんな感じでいいかげんなところがあり、また日本では考えられないミスもしばしばありますがこれがイタリアの良さかと思ったりしています。なお、一週間の授業は工作実習が7時間、イタリア語(歴史なども含む)7時間、数学、英語、生物、デザインが3時間、音楽、法律、体操が2時間、宗教1時間です。この中で私が出なくても良いものは体操、宗教、英語です。数学はイタリア語の勉強のために出ています。
 食事の方は、初めはスパゲッティやマカロニに挑戦し何とか食べられる味になりました。こちらのケチャップは全く味付けがされておらず、自分でニンニクを初めに炒めて味をつくり、そのあと塩、コショウで味付けをします。こちらにいる若い人に教えてもらい、何とか食べらるようになりました。そのあと小麦粉を買い、お好み焼きもやってみました。お好み焼きにはソースがポイントですがお多福ソースやとんかつソースがクレモナには無いのでウスターソース(日本のとは少し違う)でやってみましたが何とか食べられました。そして昨日はご飯を炊いてみました。炊飯器を送ってもらっているのですがまだ届かないのでこれも少し教えてもらいうまく炊けました。さっそくおにぎりを作り美味しくいただきました。米はこちらで一番安いのが日本の米に近いようで1キロ80円位です。
 こんな調子で何とかやっていますが今一番の悩みはイタリア語です。買い物などは何とかやっていますが授業はまだ殆どわかりませんのでところどころを同級生の日本人の若い人に通訳をしてもらってやっています。英語の授業で先生にイタリア語を教えてくれる人はいないかと相談しましたら誰か探してみるといってくれましたので期待しているのですが、自分でもう少し探してみることも考えています。
 以上がクレモナでの4週間の状況です。まだ4週間しか経っていませんが3ヶ月位の感じがします。多分、子供の時のように見ること聞くことが印象に残り、時間が経つのを遅く感じるからでしょう。